皆様と共に新年を迎え、本年も引き続き宜しくお願い申し上げます。
「秋初穂(あきはつほ)」といい、農村地にお寺があることの特徴であり習慣です。この度は有難いことにを25軒の御門徒より秋の実りを御上納下さいました。昨年は1年を通し天候不順により例年比で収量不足にも関わらずお仏供米(おぶくまい)や野菜をお寺へお供え下さいました。1年間のお寺のご法要の際に阿弥陀様のご尊前へお供えさせて戴きます。寺族もお米を頂きますので有難いことに我が家ではお米を買ったことがありません。元来北海道は、逞しい開拓精神と共に信仰心を抱いた入植民の手によって開拓されました。開拓に従事しながらも信仰の場を求め、お堂を建立し、僧侶を招き現在に至っています。高岡には山口県岩国からの入植が多いようです。因みに光明寺の開基住職は富山県出身です。大変なご苦労の中に生活基盤が整い、畑作、稲作を営む御門徒の方々が仏さまと住職へお米や食料をお供え下さり、住職はお寺の番をする、という歴史がいまだに継続されているのが「秋初穂上納」です。分かり易く言うと…
御門徒「ご院主(住職のこと)!阿弥陀様のご飯と住職の飯はわしらが一生懸命作るさかい、ご院主はお寺の番兵をしなはれ」
住職「そうか、じゃあワシはお寺を守るさかいお米頼むで!」と、いったところでしょうか…
(写真は上納米の一部です。お米は300㎏以上供えられました。他に野菜沢山と初穂料)
食の恵みに心より感謝を申し上げます。